映画デートのススメ>参考例24

今回も直球ヒューマン・ドラマですが、考えさせられる映画。
人種差別がベースとなって重いエピソードもありますが、
ほのかな感動と希望があり、心揺さぶられる名作、
2006年公開の『クラッシュ』です。
同年のアカデミー賞作品賞受賞作品。

クリスマス間近のロサンゼルス。黒人刑事グラハムは
同僚でヒスパニックの恋人と追突事故に巻き込まれる。
彼は事故現場近くで偶然発見された黒人男性の死体が気になり…。
1つの交通事故を起点に、多民族国家であるアメリカで暮らす
さまざまな人種・階層・職業の人々の人生が連鎖反応を起こす。

クリント・イーストウッド監督の『ミリオンダラー・ベイビー』で
劇場用映画の脚本家デビューを果たしたP・ハギスが初監督。
流石の構成力で、多彩な登場人物とエピソードを盛り込んだ
群像劇を、2時間を切る尺の中に巧みにまとめきっています。

我々日本人にはピンと来ない映画だと言う人もいます。しかし、
階層・職業・生い立ちなどで日本でも何処でも差別はあります。
デートには重い話ですが、人のつながりと希望を感じます。
それぞれのエピソードで観る人によって異なる感想を
観終わった後に語り合うのも楽しみの1つですよ！

クラッシュ（2005／日本公開2006）アメリカ
監督／ポール・ハギス
主演／サンドラ・ブロック／ドン・チードル／マット・ディロン