映画デートのススメ>参考例3

“実話もの”3本めは、ノーベル賞受賞の実在の天才数学者、
ジョン・ナッシュの波乱な半生を描いた物語、
2002年日本公開の『ビューティフル・マインド』です。
アカデミー賞の作品賞、監督賞、助演女優賞、脚色賞を受賞し、
ゴールデングローブ賞でも作品賞(ドラマ部門)、脚本賞、
主演男優賞、助演女優賞と、多数受賞した映画です。

1947年、プリンストン大学院の数学科に入学したナッシュは、
後に優秀な成績でウィーラー研究所に採用される。
周囲から変人扱いされながらも数学の研究に没頭していた彼の
類い希な頭脳は、ソ連の暗号解読に利用されることに。やがて
極秘任務の大きなプレッシャーに彼の精神は次第に追いつめられ…。

主人公ナッシュは、重い統合失調症になってしまうのですが、
酷い幻覚や幻聴に悩まされながらも、妻と一緒に懸命に生きていく
夫婦のラブストーリーにもなっているのですが、
幻覚のシーンはさながらサスペンスタッチ。

実際は描かれているほどの明瞭な幻覚は稀らしいので
映画の誇張された脚色なのですが、米ソ冷戦下のスパイ活動と併せ
『アポロ13』『ダ・ヴィンチ・コード』の職人監督R・ハワードの
絶妙なカメラワークと演出がこの映画の見所の1つです。
そしてラストは、じんわりと込み上げる感動が待っています。

ビューティフル・マインド（2001／日本公開2002）アメリカ
監督／ロン・ハワード
主演／ラッセル・クロウ